【先行予約&一般発売】『人と人のあいだを生きる 最終講義 エイブル・アート・ムーブメント』
エイブルアート・カンパニーが本部・関西事務局を置く一般財団法人たんぽぽの家の前代表・播磨靖夫氏による書籍『人と人のあいだに生きるーー最終講義 エイブル・アート・ムーブメント』が、2025年1月31日より一般の書店でも発売開始となる予定です。
2023年末に女子美術大学で行った講義録のほか、エイブル・アート・ムーブメントの思想、たんぽぽの家草創期に執筆した原稿が収録されています。
<先行予約>
現在、発行元の株式会社どく社にて先行予約受付中。先行予約特典として、播磨氏による「最終講義」を編集した音声データの配信がつきます。(vimeoにて2025年1月末配信予定)
お申込み先はこちら
【書籍紹介】
ケアとアートをむすぶ先駆者として半世紀―
障害のある人の表現に“可能性”を見出し、
周縁から「生の尊厳ある社会」を導いた、
思想家・運動家によるラストメッセージ。
人と人のあいだを生きる――
他者と生きる社会のはじめかた
「みなさん、こんにちは。いま紹介がありました、播磨と申します。今日はわずかな時間ではありますが、我々が取り組んでいる『エイブル・アート・ムーブメント』について、また、ケアについてお話をしたいと思います――」(本文より)
障害のある人の生きる場「たんぽぽの家」づくりをはじめ、
わたぼうし音楽祭、エイブル・アート・ムーブメント(可能性の芸術運動)、
Good Job!プロジェクトなど、ケアとアートをむすぶ数々の市民運動を提唱・実践し、
2024年秋、その生涯に幕を閉じた文化功労者・播磨靖夫。
半世紀にわたる活動を集大成した「最終講義」を、未来に向けて。
解説・鷲田清一(哲学者)
播磨さんが口にされたこんな言葉が今もあざやかに耳に残っている。
――「遠いところ、弱いところ、小さいところに種があるのです」
【主な構成】
◉最終講義 エイブル・アート・ムーブメント…播磨靖夫が集大成として遺した講義録を加筆修正の上掲載
◉可能性の芸術論…ムーブメントを推進しながら、他者と生きる思想を模索した論考集
◉播磨靖夫の視点原点…実践しながら書く――終生貫いたジャーナリストとしての視点で綴った名作エッセイ
書籍詳細はこちら
【著者紹介】
播磨 靖夫(はりま やすお)
1942年生まれ。新聞記者を経て、フリージャーナリストに。障害のある人たちの生きる場「たんぽぽの家」づくりを市民運動として展開。アートと社会の新しい関係をつくる「エイブル・アート・ムーブメント(可能性の芸術運動)」を提唱し、障害のある人による芸術表現活動隆盛の礎を築いた。1999年より「ケアする人のケア」プロジェクト、2006年からは「アートミーツケア学会」を立ち上げるなど、ケアの文化の創造を目指す。2012年からは、障害のある人の新しい働き方や仕事づくりを提案する「Good Job!プロジェクト」を展開し、2016年度グッドデザイン賞金賞受賞するなど、福祉の可能性を切り拓いた。平成21年度芸術選奨文部科学大臣賞(芸術振興部門)受賞、令和4年度文化功労者(芸術振興)。2024年10月3日逝去。
【本書出版にあたって】より
一般財団法人たんぽぽの家理事長・播磨靖夫は2024年10月3日に82歳の生涯を終えました。5月に病気の治療のために入院。そこから本書の制作がはじまり、播磨の自宅療養期間に何度かのやりとりを経て、没後に完成しました。(中略)
この講義は本人としては完璧とはいえないが、人前で長く話す最後の機会になったこと、これからを担う学生に何かしら響いた手応えがあることから、本の構成は、講義内容を幹にしたいと考えました。(中略)
本書はエイブル・アート・ムーブメントを提唱した播磨の言葉を残していますが、思想家、運動家といった枠を超え、ひとりの多様で魅力的な人間としての播磨靖夫が浮かび上がってきます。自らの思想と行動をとおして、出会った人の夢や思いをかたちにすることをしつづけた人生でした。その思いにぜひ心を寄せていだければ幸いです。
【表紙使用作品】
山野 将志「どうくつ」
2010年 728×728mm アクリル、紙、パネル
アーティストのページはこちら