私たちについて

個性あふれる絵画、ユーモアに満ちたイラスト、情熱がほとばしる書、これらはすべて障害のある人たちによるものです。エイブルアート・カンパニーはこうしたアート作品を社会に発信するために生まれました。
作品をデザインとして使用できる仕組みを整えることで、障害のある人のアートに簡単にアクセスでき、障害のある人のあたらしい仕事をつくります。だれもが自分らしく生きていける社会を、私たちはアートやデザインを通して実現したいと考えています。

エイブルアート・カンパニーとは

2007年4月、エイブルアート・カンパニーは、障害のある人がアートを仕事にできる環境をつくることを目的に設立しました。障害とアートを軸に活動している3つのNPOが共同で運営しています。

エイブルアート・カンパニーと契約している作家(以下「カンパニーアーティスト」)は、自らの表現の可能性をひらいていきたいと思う人たちの中から、全国公募により選考されています。

カンパニーアーティストの作品(絵画・イラスト・書など)を、広告や商品のデザインに使用することを仲介し仕事につなげています。障害のある人たちのアートが、自己実現と社会参加の側面だけでなく、仕事(収入)につながるということを社会に提案するため事業を推進しています。

設立の背景

エイブルアート・カンパニー設立の契機のひとつは、2006年の「障害者雇用促進法」の改正と「障害者自立支援法」の施行です。障害のある人たちが社会で働き暮らすための社会的基盤の整備が期待されながらも、職業領域の選択肢の狭さや雇用をとりまく環境の厳しさなどから、まだまだ就労の機会は限定されています。

一方で、1990年代から障害のある人たちの芸術文化活動をともに推進してきた関係者から「アートをやっていても工賃が生み出せない」「国の工賃倍増計画や成果報酬に応えられそうにないためアートをあきらめる」などの声があがってきました。

そのほかに「障害のある人のアート作品を使用したいけれど交渉の窓口がわからない」というデザインの現場からの声や、「著作権や契約のことがわからない」という作家側の課題がありました。エイブルアート・カンパニーは使用者・作家の双方からの要望を受け、作品使用に関する窓口を設けて、「アートを仕事にすることができる社会をつくる」ことを理念に掲げ事業をスタートしました。

エイブルアート・カンパニーができること

作品データベースの公開

カンパニーアーティスト個人と契約をかわし、ウェブサイトで作品を公開し、著作物使用の窓口となっています。著作権を守ると同時に、アーティストの作品を広告や商品のデザインにご利用いただくために、幅広い用途でスムーズに使用できる環境を整えています。

作品を活用したデザインやノベルティ製作

冊子やウェブサイトの表紙デザイン、衣服や生活用品の製品デザイン、壁画やショーケースの空間デザインなど、さまざまな媒体や形式で作品を活用できます。また、作品を使用したノベルティグッズを制作することもできます。

オリジナル作品の描きおろし

ウェブサイトで公開されている作品に限らず、「周年記念で〇〇をテーマに作品を描いてほしい」など、この世に1つしかないオリジナル作品をご希望の場合は、画風やモチーフや納期などのご相談に応じて、カンパニーアーティストが描きおろしで制作します。

ワークショップや基金など企画・運営

カンパニーアーティストによるアートワークやライブペインティングなどワークショップを行うことができます。そのほか社員研修やセミナー、アーティストとの交流イベント、社会課題に挑戦している団体を支援する基金設立などのプログラムを企画・運営します。

活動のあゆみ

2005

エイブルアート・カンパニーを構想し、その具体化に着手。

2006

障害者雇用促進法の改正と障害者自立支援法の施行。

2007

「エイブルアート・カンパニー」設立。一般財団法人たんぽぽの家(奈良)に本部を設置し、NPO法人エイブル・アート・ジャパン(東京)、NPO法人まる(福岡)が共同運営をスタート。
第1期カンパニーアーティスト16名デビュー。デビューイベントを代官山で行い、各種メディアに取り上げられ商取引が始まる。

2008

第2期カンパニーアーティスト16名デビュー。商取引のバリエーションが広がり、商業施設で作品を使用した商品を販売するプロモーションイベントの巡回に着手。

2009

第3期カンパニーアーティスト17名デビュー。

2010

第4期カンパニーアーティスト8名デビュー。
東京事務局を移転(現:アーツ千代田3331内)

2011

第5期カンパニーアーティスト9名デビュー。

2012

第6期カンパニーアーティスト7名デビュー
NPO法人エイブル・アート・ジャパンが東北事務局を開設したのに合わせ、エイブルアート・カンパニー東北事務局(宮城)を開設。

2013

第7期カンパニーアーティスト5名デビュー。

2014

第8期カンパニーアーティスト8名デビュー。

2015

第9期カンパニーアーティスト8名デビュー。

2016

第10期カンパニーアーティスト10名デビュー。
一般財団法人たんぽぽの家の関連団体である社会福祉法人わたぼうしの会がGood Job!センター香芝を開設。関西事務局を奈良市から香芝市に移転し、商品の流通業務を移行。

2018

第11期カンパニーアーティスト9名デビュー。

2020

第12期カンパニーアーティスト6名デビュー。

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