アーティスト同士のスキルシェアセッション レポート① カミジョウミカさん

障害のあるアーティストが、心身の状態や生活、そして社会の変化に合わせながらより豊かに活動を続けていくために、アーティスト同士の経験やスキルを共有するオンラインセッションを2023年からスタートしました。 2023年8月にアンケートを実施し、そこからアーティストの興味関心を掘り下げ、月に1度程度のオンラインでの交流を通して、活動を広げていくための情報をアーティストが主体となってシェアしています。

カミジョウミカさん:年間を通じて個展を開催し続けるコツ

1998年の長野冬季オリンピックをきっかけに、制作活動を本格化させたカミジョウミカさん。 希少難病で、身体の痛みがひどく療養する時間も多いですが、創作できる時間は全て創作にあて、年間3~4回の個展を開催する精力的なアーティスト生活を10年以上送っています。 自室兼アトリエで、ほとんどの時間を過ごし、創作をしない日はないといいます。 体調面や移動などの難しさがありながら、どうして活発な活動を続けることができているのか、その秘訣を話していただきました。 -- 【参考リンク】このオンラインセッションの後にカミジョウミカさんが受けたお仕事 横浜トリエンナーレオンラインイベント

参加アーティストからの声

展覧会のためにはまずたくさんの作品づくりがなければなー、と、カミジョウさんの精力的な創作を見て感じました。 展覧会の副賞があるコンペに応募するとか、初めて聞く情報もありためになりました。 絵を描くために生活のすべてを割いているところが、どうしたらそう出来るのか驚きました。 広報活動なども丁寧に自ら発信されていて、すごいなと思いました。 --- 受け身ではなく、エネルギーにあふれた活動をされていることがとても素晴らしく、聞いていて楽しかったです。継続は力なりと言いますが、それを体現されているなと感じました。SNSを使って個展会場などの場を探すことや、公募展にも挑戦してみたいと思います。大変楽しい時間をありがとうございました。 --- 個展を開催した時などに、「販売はしないの」と聞かれることがあります。販売についてだれかに相談すると、施設側や周囲の支援者の立場での意見が返ってくることが多く、作家さんご本人の意見を聞くことができて、大変ためになりました。具体的で、共感できることも多かったです。ありがとうございます。DM作成や搬入出の裏側も聞くことができ、参考になります。公募も展示も、カミジョウさんは長年精力的に活動されていると知り、尊敬します。私も今後は公募展に挑戦したり、展示を実現させるために動いたりしたいと思いました。お忙しいところありがとうございました。 ---- この活動は、「一柳ウェルビーイング基金」の助成をいただいて行っています。

フォトギャラリー

アーティストのコメント

カミジョウミカです。 オンラインで初めて作家活動のことを話す機会を頂けてとてもありがたいです。 PowerPointのスライドを使って作品と一緒に今までやってきた経験(たいしたことではないのですが・汗)を話ししているとき、自分自身も改めて振り返り、その話をアーティストの皆様と共有したことが初めての経験でとても新鮮でした。 このスキルシェアセッションの後に、横浜トリエンナーレオンラインイベントのファシリテーターを経験もしました。 オンラインでこんなにいろんなことができるんだなーと感激し、今後も自宅でオンラインを使い、 いろんな方々とセッションできたらうれしいなと思っています◎

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